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2015年の家電業界にテックハードウェアスタートアップの波が来る4つの理由。

makefaire昨日、Make Faire Tokyo 2014に行ってきた。長蛇の列に列んでの入場。盛り上がり感たっぷり。個人のモノづくりのムーブメントを肌で感じる事ができた。モノづくりといってもほとんどがインテリアやアクセサリーなどの雑貨ではなく、小型家電などのなんらかのギミックを持ったテックハードウェアだった。家電日本らしい。
クールなテックハードウェア(ガジェットなどの小型家電)は2015年にはかなりの数がお目見えしそうだ。95年にインターネットが上陸してきた時と似たような波が来ている。テックハードウェアは、PCだけですべて完結できるウェブサービスとは異なり、開発、製造、物流、販売いずれも大きな資金が必要で大手企業の独占であったが、4つの環境の変化がこの流れを変えてきているように思う。
”つくる環境の変化2つ”と”売る環境の変化2つ”だ。
(1)つくる環境の変化ー3Dプリンティング。
銃までつくるネタでバズったワードだ。最近出てきたわけではないが、日進月歩で急激に品質が向上しているのは確かだ。特に現在世界トップシェアを持っている3Dプリンターメイカー米国Stratasysと3DSystem社が加速させている。上位機種だとフルカラーの出力までできる。結果として数個程度のプロトタイプが安く早くつくれるようになった。500個ぐらいまでなら金型を使うよりも安くて早い。これでプロトタイピングの”ガワ”の問題は解決だ。
(2)つくる環境の変化ー数百円の基盤モジュール。
テックハードウェアには電子基盤も必須アイテムだ。汎用基盤モジュールとしてRaspberry Pi、Arduino、mbed、BeagleBone などがあるが、ニューカマーとして超小型のArduino、8 pino。またWi-Fiモジュールまで付いた切手大の基盤、Edisonなどがお目見えしている。これらの基盤モジュールがプロトタイピングの基礎開発投資を不要にしてくれている。モジュールやセンサーを組み合わせるだけでできるのだ。またブレッドボード不要で基盤が数百円で作れるAgicなどの画期的なサービスも出てきており、基盤が安く、早くできるようになった。
モノづくりムーブメントはつくる事がゴールだが、さらに一歩進めてビジネスにするための、”売るための環境”にも2つの変化がある。
(3)売る環境の変化ーSMMの軸となっているクラウドファンディング。
どんなに優れたモノをつくっても、認知させる事ができないと商品は売れない。もっと言えば、エッジが尖った商品になればなるほど、その商品性を伝えるのは難しくなる。掃除機は誰もがわかるが、スマートグラスになると、アーリーアダプター以外はわからない。
伝える技術が肝となるが、その課題を解決したのがCF(クラウドファンディング)だ。CFは本来資金調達の場であるが、現状としては資金調達よりもむしろソーシャルコミュニティーを軸としたSMM(戦略的市場マネジメント)のツールとして絶大な威力を発揮しているのだ。ちなみに、CFの肝となる動画作成も一流の品質を安価なツールでつくれるようになってきている。
(4)売る環境の変化ーワンストップサービスのフルフィルメント。
SMMによって認知までは上手くいっても、販売、物流、商品管理、代金回収と一連の作業をこなす必要がある。ウェブサービスよりも難しい点だ。この作業はモノづくりとはまったく異なったスキルが必要となるから厄介で大きな壁になっていたのだが、この一連の作業をワンストップで行うサービス”フルフィルメント”が登場したのだ。最大手Amazonのフルフィルメントを使えばすぐにでもグローバルに販売する事ができる。つくる事以外は苦手な人でもメーカーになれる。すごい時代になったもんだ。
結論としては、この4つの環境の変化によって、個人でもパソコン1台あれば、モノがつくれるだけでなく、アウトソーシングを使えばファブレスどころか、バーチャル家電メーカーとして商売ができる環境が整った。2015年にエッジが尖ったなクールなテックハードウェアが沢山生まれてきそうな予感だ。

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