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ソフトバンクの人型ロボットPepperがつくる次世代ロボットムーブメントとは。〜鍵を握るIoR〜

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ソニーのAIBOは1999年から2003年までの4年間で累積13〜14万台の販売された犬型ロボット。年間平均3.5万台だ。年間7〜8兆円の売上を持っているソニーとしては残念な結果だろう。ロボットムーブメントは作れなかったというわけだ。
枯れた対話型コミュニケーションツールとして普及しているSiri。iPhoneをコンセントに挿しっぱなしにして”Hey Siri”と呼びかけると、スイッチを押さなくてもも突然起動して話し始める。コンセントに繋いだ状態にするとSiriは自動起動するのだ。音声認識を軸にしたテクノロジーの進化は半端ナイ。


6月5日にソフトバンクから発表された世界初の感情を読み取れるコミュケーションロボットPepper。Pepperは音声だけの味気ないリアクションのSiriに、触感や視覚といったセンサーを追加させ、さらにヒューマンルッキングを持たせ手足を動かすことによって情緒豊かなコミュニケーションを実現させてくれるので、AIBOを大きく進化させているようにみえる。


しかし、ビジネスモデルの切り口でみると、AIBOと大きく異なる。むしろiPadに近い。PepperにはAppleのAPPストアと同じように、SDK(Pepperを制御できるアプリをデベロッパーが自由に開発できる環境)が用意されており、さらに、壊れやすいロボットであるため、保守契約もマストとなる。


マネタイズを紐解いていくとAppleのビジネスモデルそのもの。違いはハードウェアが手の中に収まるスマートフォンではなく、大きなインパクトを与えるロボットであるという点だけだ。
ビジネスモデルの視点でカテゴライズするなら、既存のロボットよりもむしろIoTプラットフォームに属している。AIBOはハードウェアを売って終わりのモデルだが、Pepperはクラウドに接続されたアプリのプラットフォームとなっており、IoTデバイスとしてスケールするビジネスモデルになっているのだ。つまりハードの損益が赤でもマネタイズできる仕掛けだ。


現在のウェブサービスやアプリは、PC、スマートフォン、タブレットの制約された箱から出ることはできずに、つくれるサービスに天井がある。ネタ切れ気味で現在アプリの売上の9割がゲームとなっている結果が象徴しているようだ。
対して、PC、スマートフォンやタブレットが持っていない風力、温度、湿度、3D認識、触感などとセンサーを増やすことによって、入力データーの幅が広がり、つくれるウェブサービスやアプリの幅が格段と広がる。IoTの市場が爆発的にスケールすると予測されているのもうなづける。


つまり、これからのウェブサービスやアプリ市場の成長の鍵を握るのは、入出力機能を備えたIoTを軸にしたテックハードウェアデバイスという事だ。PepperはIoR(Internet of Robot)の第一弾として、次世代ロボットムーブメントの起爆剤になるかもしれない。楽しみだ。

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