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わずか数万円でDNA増幅器がつくれる。〜自宅でアレルギー検査からエイズ検査までできる時代が来る〜

tori181-590x331鳥人間の久川社長が昨年つくりあっちこっちから賞賛されたDNA増幅器のプロトタイプが現在量産に向けて動け始めている。応用範囲が広いバイオ機器だ。

 

この機器の凄さはアレルギー検査からエイズ検査までをパーソナルツール化できる可能性を持っている点だ。商品化すれば誰でも簡単に自分のDNA検査を自宅でできるようになる。

DNA増幅器をつくる機器と聞くと、研究開発費だけで億単位の費用が必要な印象があるが、ファーストプロトタイプをなんと個人の資金だけでしかも夫婦2人だけでつくった。おまけにオープンソースとして公開している。

 

彼はもともと物理学の出身で、ソフトウェアの世界に入り、電子工学、機械工学、プロダクトデザインのための情報をネットから拾ってきて、独学でテックハードウェアをつくりあげたそうだ。
オープンソースハードウェアのArduinoなどを開発時に活用して、筐体を3Dプリンターで出力、加工業者にお願いした駆動部品を組み立て、現在40〜100万円もするバイオ機器を10分の1の価格で販売できるようにつくったとのこと。

 

ポイントは、ソフト、ハード共にオープンソースを軸にした枯れた技術を組み合わせ、ソフトウェアの世界では一般的になっているアジャイル開発(計画よりも実践を重視し最小限の実装でつくり、修正を繰り返して最短の時間で開発をするめる手法)をハードウェアにも導入している点だ。

 

まずは基礎研究と考えがちだが、ユーザーのウオンツの中で価格に対する比重は大きい。どんなに先端的な技術を実装しているモノでも手が届かない価格では使ってもらえない。商品は使われてはじめて価値がでてくる。コストを抑えられるアジャイル開発は鍵だ。

 

最近のテックハードウェアの世界には、オープンソースハードウェアや驚くほど多くのモジュールやセンサーがあり、誰でもネットで簡単に手に入る。基礎研究の投資が必要となる技術を使わなくても、大抵のモノはできてしまう。というよりも、むしろ基礎研究の投資を行わない開発の方が、価格的にイノベーティブなテックハードウェアがつくれる。

 

1983年にモトローラが世界で初めて商用携帯電話を約4,000ドル(約40万円)で販売した。当時の携帯電話保有数は世界でわずか30万人。現在は66億人。

4Pにおける大きさやスペックなどの商品性(Product)や広告広報販促(Promotion)販売チャネル(Place)も普及の一端を担ったとは思うが、一般的に一番大きな力を持っているのが価格(Price)であるという事に意義を唱える人はいないであろう。
コストダウンこそ最もインパクトを与えるイノベーションだ。今後コストダウンを切り口としたイノベーティブなテックハードウェアの誕生が加速しそうで楽しみだ。

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