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シリコンヒルズの現状~SXSW 2015から読み取る(1)〜

IMG_0816米国の3大都市圏(ニューヨーク、ロサンジェルス、シカゴ)を中心に人口伸び率が鈍化し2003年からの10年間で米国全体で8.9%に対して、オースティンは36.8%と爆発的に人口が増加し都市部で180万人を超えている。
高い専門性を持った270以上の学部に5万人以上の生徒を抱えるテキサス大学もあり、若年層を中心とした活気に満ちてリベラルな空気感がある。温暖な気候と治安の良さが人気のようだ。

 

ここで2015年3月も、音楽フェス、映画祭、起業家イベントが融合したSXSWが10日間行われた。オフシャルの入場料が9〜17万円もするにも関わらず、SXSWが発表している昨年の資料によれば、入場者は正式に登録しているだけで音楽が28,000人、起業家イベントが32,000人、映像18,000人、合計で8万人前後だ。これ以外に入場無料のイベントがあるだけではなく、スタッフなど関係者も多数いるので、その数字を含めると、実態は10万〜16万人ぐらいだろう。人口の5〜9%がわずか10日間で増加する計算だ。正式な登録者の約80%が米国人で残りは80ヶ国語から来ており、イギリス4%、カナダ3%、ドイツ、ブラジル、オーストラリアがそれぞれ2%、日本は7位で400人弱、1%ぐらいだ。

 

入場者のペルソナは、25-34歳が中心、クリエイティブまたはマネジメント職で、経営トップまたはディレクションポジション、高収入の層との事なので身銭を切っている駆け出しのアーティストと起業家、お金を入れたいと考えている投資家に加えてメディア関係者が1割ぐらいのイメージだ。

 

イベント開催期間は中心部のダウンタウンエリアではあっちこっちの道路が歩行天になっており、駐車場はどこもいっぱいで、メイン会場となっているコンベンションセンター周辺は連日お祭り騒ぎだ。ここぞとばかり、企業が販促の場として無料でフードを配りまくっていたり、街のあちこちにこの期間のイベント便乗型の独自のブースを出しており、メインストリートは祭りテイストの企業プロモーションの場と化している。さらに3月17日はSt Patrick’s Dayとも重なり不夜城となっていた。期間中は飲食宿泊を中心に交通に対する需要も増加して、タクシーのマッチングサービスで有名なUberなどは通常料金の2〜4倍へと跳ね上がるなどローカルの経済効果も抜群だ。

 

ノラジョーンズなどのメジャーなアーティストも産み出した音楽イベントから始まり、起業家イベントからもTwitterやFoursquareを産み出し、著名なクリエイターを産み出した映像関係も加わり、クリエイティブをキーワードに今では急激な成長を期待されるアーティスト、クリエイター、起業家のためのイベントととして知れ渡っているようだ。

 

イベント全体のテイストは手作り感が強く、マンハッタンやサンフランシスコほど気取って無く、駆け出しのアーティスト、クリエイター、起業家にとっては敷居が低くなっている。
街全体がいい意味で田舎であり、ゆるい空気感に包まれており、イベント会場の外の路上でも、夢を抱いているアーティストやクリエイターが自らの作品を披露している姿もちらほら、世界でも類をみない夢を持ったアーティスト、クリエイター、起業家がチャンスをつかむために融合して集まってきている場となっている。

 

 地価が上がり過ぎて人口増加落ち着いたシリコンバレーやシリコンアレーとは対照的に、相対的にはまだ地価が高くないオースティンへの移住組が増えているシリコンヒルズから目が離せなくなりそうだ。

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