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流行りのトレードショウ×クラウドファンディングによるマーケティング〜SXSW 2015から読み取る(3)〜

IMG_1031資金力に乏しい日本のスタートアップが欧米にフォーカスしたグローバルサービス展開時、認知を軸にしたマーケティング手段は多くない。鍵を握るのはいかに効率的にグローバルメディアにリーチするかだ。


 

ネットを使ったマーケティングはマストだが、情報過多になっている現状でネットだけの依存では埋もれてしまいメディアにリーチするのは難しい。そのためには一見、手間がかかり非効率に思えるトレードショウやピッチプレゼンなどのリアルのイベントを通してメディア担当者に対面でアピールする方法は地味だが有効だ。


リアルイベントとクラウドファンディングを組み合わせるO&O(On and Off)パターンはマストだ。しっかりしたアンテナを持っているスタートアップにとっては、このパターンはもはやディフォルトになっている。誰もがリアルイベント出展のタイミングに合わせてクラウドファンディングに掲載するといった手法を使っている。


SXSWでもクラウドファンディングへ掲載中といった見せ方をしている人は多かったが、ただ単にプレートを置いているだけなのでクラウドファンディングへの誘導が弱すぎて、会場を出て、PCを開いた人の中でクラウドファンディングのページを閲覧するといった一連の行動をとった人は一握りだろう。誘導はまだまだ工夫の余地がありもったい無い印象だ。


SXSWには約8,000人のメディア担当者がいるとの事だが、SXSWのトレードショウは同規模の他のトレードショウと比較して効果はどうなのかという点は議論が分かれるところだ。ポイントは期待しているメディア担当者がいるのかという点だ。


印象としては、トレードショウ全体では、ニュース性が高い展示は少なかったが、アクセラレータイベント会場ではカメラを構えたメディアっぽい人の姿がやたらと目に付いた。音楽、映像、リクルートまでクロスしているイベントなのでSXSW全体にはそれなりにメディア関係者は確実にいそうだ。


問題は、イベント全体の回遊性だ。会場が分散しすぎているのが気になる。専用のルートバスが走っているが、そもそも車で移動しないとダメな距離感に点在しているので、時間的に全て見るのは厳しそうだ。バスの待ち時間や渋滞によるロスタイムはかなりある。


10日間の開催期間中に、平均的な滞在は3日間程度が多いとの話も聞かれるので、本来気合を入れてピンポイントで回らないとダメなのだが、ビール飲みながらの祭りムードの空気感が漂っているので、バス移動は多くても3回ぐらいだろう。


また、トレードショウのコストパフォーマンスについても気になったことがあった。SXSWではトレードショウ出展者に対して、ブースの施工は指定業者制にしており特定の1社にしか発注できない。自由に業者を選べるトレードショウと比較すると施工費用は膨らみ気味だ。42インチのモニターのレンタル費が購入価格をはるかに超えていたなどといった話も聞かれたぐらいだ。


ネガティブな問題もあるが、結論としては8万人規模の集客力を持ったイベントはそんなに多くないので、時間が許すようなら、縁、運、タイミングにかけて参加すべきだろう。

2015年のジャパンチームの状況は約270の出展があり、日本からはテックハードウェアを中心に出展しており、DMM、東大、富士通、博報堂、マツダなど米国以外の他の国と比較すると多くのプロジェクトが参加した。
ギミックがあるハードウェアが集まった日本のエリアは捻りがまったく無いギターなどを展示している他国と比較して集客力が強かった印象があった。やはり新規性、独自性などが際立ったハードウェアはトレードショウに向いているという事だろう。


また、違ったアプローチとして、興味深いのが、開催期間中に、会場の外に、独自の展示を行う便乗パターンだ。
ドイツ政府は、ドイツハウスを会場の近くに独自につくっていた。ジャンルミックスで国単位のセグメントでの展示だ。国際万博ぽくって懐かしさがあった。
日本を想定した場合、海外の日本好き、日本ファンに対しては、回遊による無題を省けるので、上手に認知させられれば、ピンポイントで刺さりそうだ。


今回は日本でも1日だけジャパンデイを開催したが、開催時間が短過ぎた事と認知が足りなかった事により集客は今一つだった印象がある。来年はドイツのようにジャパンデイから10日間のジャパンハウスに昇格させれば、集客が期待できるかもしれない。

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