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注目のスポーツ衣料メーカー、アンダーアーマーの躍進の理由。〜敵はアディダス、ナイキではない〜

DSC_0119Under armor(アンダーアーマー)。1996年に米国ボルチモアで、ケビン・ブランクによって設立されたスポーツ衣料メーカー。直近9カ月の売上は3,351億円、営業利益は277億円。ライバルは強すぎる2強のアディダスとナイキだ。ちなみにアディダスの売上はUnder armorの約5倍1.6兆円、ナイキは8倍2.7兆円だ。規模としてはまだ追いついてはいないが、前年比伸び率は、アディダスが17%増、ナイキが12%増と比較して2倍近くの28%増。
間違いなく、今一番勢いがあるスポーツ衣料メーカーだ。

 

成功の要因は、地味でわかりにくいが、一言で言えば4P(商品、価格、販売チャネル、プロモシーション)を最適化できたことだ。プロスポーツ選手にフォーカスして、彼らにとって最適なウェアとは何かという事を真摯に追求して、実現のために必要な技術を開発し、コスパが良い価格設定にして、情報環境の変化をしっかりと捉えて、ネットを活用したコミュニティ戦略を軸にしたプロモシーションを成功させられたことだろう。ちなみに、Twitter、FaceBookはライバル2社と比較して5倍から10倍の開きがあるが、ウェブのトラフィックはアディダスとはほぼ互角である事からネットでのプロモシーションはかなり高いパフォーマンスを実現させている。

 

注目したいのが、市場にアディダス、ナイキといったすでに強い巨人プレイヤーが二人もいるにもかからず、正面から勝負したケビンのチャレンジャー精神だ。しかも、孫さんのように、ある程度の規模感を持った企業を買収して進出する方法ではなく、一からオリジナル商品をつくるといったハードルが高い戦いに挑んだ。

 

わずか20年弱で、アディダスの売上の2割、ナイキの1割以上の規模にまで成長させた事実は、市場の支配者が存在している衣食住といった枯れた市場に枯れたビジネスモデルで参入しても成功できるという事と、資本力が乏しい後発企業でも先発の巨大資本と戦える事を証明している。Under armor設立時には、ケビンの周囲には、彼をバカにしたり、止めたり、相手にしなかったり、失敗を確信した人は多かったはずだ。なんといっても、敵はアディダスとナイキであり、勝てる見込みなど無いというのが一般的な見方だからだ。

 

スマートに机上で計画を立てて、合理的な戦略を立てると、勝てる見込みが無いという結論しか出ないであろうが、実務と机上の乖離は激しく、結局、やってみないと何もわからない。事実としてしっかりと認識すべきは、消費者、生活者、ユーザーが、完全に満足することはない。新しい欲求は常に生まれており、その欲求を満たせれば、新しいビジネスチャンスは無限にあるということ。

 

【写真のカモフラジュカラーのTシャツは、高いデザイン性、発汗対策、体にフィットした無駄のないラインの両立を実現させ、一流アスリートのニーズにもしっかり応えている】
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強い競合ばかり意識して、萎縮して戦わずに、白旗を上げるような人生はつまらない。

 

結論として言えるのは、
最大の敵は、自分自身だという事だ。
しっかりとしたポリシーを持ち、自分自身を信じて、ナンバーワンではなく、世界にたった一つのオンリーワンを目指せば夢を実現できる可能性は必ずあるということはUnder armorの躍進が証明している。

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